○お金には「投資」「浪費」「消費」の3通りがある。
○浪費とは悪であり、投資にこそ意味がある。
というような話をよく耳にしますが、投資や浪費、消費(以下、投資)とは「お金(財産)」だけではなく、人や会社が持つ資源(時間や人、モノ)に対しても当てはまる言葉です。※モノ…車や会社の資機材等
これは、投資等の結果(増減)が見えやすい「お金」の方が魅力的である一方で、投資等の結果が分かりづらい「時間」は議論の俎上に載せても面白味に欠けるためだと考えられます。
もちろん、人生の重要な資源である「お金の使い方」も大事ですが、同様に「時間の使い方」も大変重要な1要素であるわけです。今回は「時間の投資や浪費、消費」について一緒に考えてみませんか?
この記事の結論は、以下のとおりです。
- 時間の投資とは、自分の目標に時間の費やすことを言う。
- 時間の浪費から学ぶこともある。
1.時間の投資とは、目標を目指す行為のこと
時間の投資とは何で、時間の浪費とは何かというのは、あなたが何を目指しているかによって異なります。そのため、他人が時間の投資と思っていることも、あなたにとっては時間の浪費かもしれません。
誤解されている一般的な時間の使い道
具体的な時間の使い道として、一般的には、以下のように分類されていることが多いです。
- 投資…習い事や運動・筋トレ、資格などの勉強、読書など
- 浪費…YouTubeやテレビ・映画の鑑賞、ゲームや旅行など
- 消費…食事や睡眠などの生理行動に使う時間など
しかし、これらは「能力を高める」ことに重きをおいた分類であり、あなたにも共通する時間の使い道の分類ではありません。
「能力を高める」ことの目標は「職場で認められる」「労働市場の価値を高める」ことです。そのため、「家族と穏やかに過ごしたい人」や「人と仲良くなりたい人」の目標は「能力を高めることではない」ということです。
時間の「投資」「浪費」「消費」とは?
もし、お金の投資・浪費・消費がいずれに分類されるかを判断するのであれば「増やす」ためのお金を費やすことが「投資」で、無駄なお金が「浪費」、生活費が「消費」だと言えます。
しかし、時間はあなたの目指す目標に近づくために使うのであって、目標はあなたの能力を高めることだけ限らないため、時間の使い道が「投資」「浪費」「消費」のどれに分類されるかを、画一的に判断することはできません。
(参考)「投資」「浪費」「消費」について
- 時間の投資…将来のために時間を使うこと (参考:デジタル大辞泉(小学館),goo辞書)
→目標に向かって進むための時間
(将来や目標のために活きる習い事や勉強、経験をするための時間) - 時間の浪費…目的もなく、時間を無駄に使うこと (参考:デジタル大辞泉(小学館),goo辞書)
→①目標に近づくことなく、また、体力・精神を回復しない時間
(惰性でテレビやYouTubeを見続ける時間)
→②目標とは全く関係のないことをする時間 - 時間の消費…時間を使うこと (参考:デジタル大辞泉(小学館),goo辞書)
→①生きるために必要なことをする時間
→②投資に属さない時間で、生活費を稼いでいる時間
(自分の目標に関係のない仕事をする時間。給料をもらうための仕事の時間)
→③自分を回復させるための時間
(ストレス発散や趣味の時間)
つまり、時間の使い道が「投資」なのか「浪費」なのかは、自分の将来や目標を見据えた時間の使い道かどうかで決まるということです。
2.時間の浪費を減らすにはどうしたらよいか
明確な目標を設定する
あなたの目指す目標や将来を考えてみてください。そして、その目標や将来はいつまでに達成したいですか?
まずは、目標はどんな些細なことでもいいですが、具体的なものである必要があります。そして、達成したい時期は、数か月先のことでも数十年先でも、死ぬまででも構いません。
そして、その目標を達成するためには何が必要かを考え時間を使うことになります。目標の達成のために全く関係なく、自分のモチベーション維持に影響しないものは時間の浪費です。
また、目標は1個とは限りませんので、ある目標においては時間の浪費でも別の目標では時間の投資であることもあります。
もし、今は具体的な目標が見つからないならば、潰しの利く「自己研鑽(自分の能力を高める)」もいいと思います。しかし、高い社会的地位や多くの収入を手に入れること以外に目指すものや大事なものがあるのならば、そのために時間を使うことが時間の投資なのです。
私の犯した失敗:高校時代、大学に合格するための具体的な弱点分析をせず、3年次に受かる大学を受けようという抽象的な目標しかもっていなかった
→本来の姿:○○の科目で、いつまでに▽▽点を取れるようになり××大学に合格する
具体的な目標を掲げなかったため、教師に言われたとおりの課題を消化するだけの高校生になってしまっていた。
本来であれば、苦手科目などを具体的に洗い出し重点的に修学するべきであった。弱点を克服するための時間の投資が何で、時間の浪費が何かを理解していなかったため、時間の浪費をしてしまった。
時間の浪費は無駄なことばかりではない
目標を達成するために時間を使った結果、時間の無駄になってしまった場合やあとから時間の浪費であることに気付いた場合の時間は無駄ではありません。そのときの経験や失敗が、あなたの糧となり、新しい成功を生むことになるのです。
3.まとめ
何が時間の浪費なのかというんは、人によって異なるので、他人が何と言おうと自分が幸せに楽しく生きるために必要なのかどうかで判断されるべきです。
とはいえ、長い時間YouTubeやバラエティを眺めたり、ツイッターやインスタグラムを延々と監視し続けることは、時間の浪費と言わざるを得ませんので息抜きもほどほどにしておきつつ、自分の目標に向かって頑張りましょう。
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